ハピ・ラキ

迷いつつも歩き続ける日々の記録

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

お絵かきイベント

 宇宙船地球号というNGOをご存じだろうか。医師で「国境なき医師団」で働いた事もある山本さんという人が立ちあげているNGOだ。彼の著書には「国際協力師になるために」という本があり、私も読んだ事がある。宇宙船地球号では、「お絵かきイベント」というものを世界中で実施している。『あなたの一番大切なものは何ですか?』という問いを子供達(といっても20歳位までの若者)に投げかけ、それをテーマに絵を描いてもらう、というものだ。国により、人により、それぞれ「一番大切なもの」は違うが、その様々な「大切なもの」をみんなで見せあい、理解すれば、争い・ひいては紛争も減るのではないか。また、子供達が感じる「大切なもの」には、その国が独自に抱える問題が反映されるのではないか。そういう狙いがある。お絵かきイベントを元に、既に本や映画も作られ、世に出ている。
 折角アフリカのカメルーンという日本人からすると地の果てのような国に行くのだし、その国で私も「お絵かきイベント」が出来たら、と、出国前に私は宇宙船地球号に申請をしてあった。赴任から1年以上経ち、任地の事情もわかったし、言葉もだいぶ不自由しなくなった。(いや、不自由は勿論あるけれども、言いたい事をなんとか表現することはできるようになった)。そろそろ、お絵かきイベントを実施してもよい時ではないか、と考えた私は、カウンターパートのMB氏に、こういう事をやりたいんです、と説明した。彼の承認を得る必要は勿論無いのだけど、配属先の彼に、私が何をしているのか知っておいてもらうのは、意思疎通を円滑にする上では大切だし、何か良いアドバイスももらえるかもしれない。
 MB氏のコメントはこうだった。「それは、君にとっては良いんじゃないの?やってみたら?」
 私に取ってか…。このイベントは、現地の人々の為ではなく、私の為なのだろうか。でも、考えてみたらそうかもしれない。絵を描いてもらう学生にも、ここオンベサの人達にも、特にメリットは無いのかもしれない。物的なメリットとしては、参加してくれた生徒に、絵を描く時に使ったクレヨンをそのまま贈呈するという事だけだ。面白い絵を描いた生徒を数人選び、その子の家を訪問して、「どうしてその絵を描いたのか、どんな家に住んで、どんな生活をしているのか」を、取材する事になっているのだが、それは、現地の人にとっては、「取材に協力をしてあげている」だけであり、「自分から情報を発信している」ということにはならないだろう。絵と取材の結果は、その後日本に送られ、展覧会や、うまくすれば絵本や映画の一部には使われるかもしれないけれど、それがカメルーンにまでやってくるとは考えにくい。
 MB氏の言葉は、私に少なからずショックを与えたけれども、私はここで止めようとまでは思わなかった。多少の自己満足の為だとしても、それでも良い。少なくとも、普段接触することがない子供達と、「一番大切なもの」という命題で話をする事ができる。それは、楽しいだろう。子供にとっても、普段考えない命題を与えられて絵を描く事は、面白い体験になるかもしれない。
 早速リセ(公立中高一貫校)に出向き、(顔見知りの)校長先生に、「こういう事をしたいんです」とお願いしたところ、快く承諾してくれた。動き出したら、忘れぬ内に、がこちらの物事の進め方だ。早速、来週の水曜日に実施の予定となった。
スポンサーサイト
  1. 2009/10/19(月) 22:21:56|
  2. カメルーン生活
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。